熊本地震の発生から、1年以上が経過しました。
しかし、今もなお、復興が進んでいない地域があります。
その声を伝えたい!という気持ちから、被災地を訪れました。
今年の5月下旬には、甚大な被害が出た西原村へ行きました。
いまだ生活再建に関する課題も多く、現在も多くの方が仮設住宅での生活を
余儀なくされている地域です。
そして、7月の九州豪雨の直後には、南阿蘇へ。
地震により、総崩れしてしまったペンション村を取材させて頂きました。
今回は、南阿蘇の現場について綴ります。
南阿蘇の山の中にある「メルヘン村」は、6軒のペンション兼住宅が集う
ペンション村です。
地震により、村への入り口は崩落。
今後の土砂崩れの危険性も高く、現在は村全体の移転を検討している状況です。
横から見ると、このようになっています。
入り口が無くなってしまった為、被災直後にボランティアの皆さんが作ってくれたという
横道から村へ入りました。
車が泥に埋まってしまう為、ここからは徒歩で。
ほとんどのペンションは解体され、土台だけが残っている状態でした。
お話を伺った、「メルヘン村」の代表の方によりますと、
村の移転は、非常に難航しているとの事です。
まず、国の防災集団移転事業の「10戸以上」という条件に、
6軒のメルヘン村は戸数が足りず、他の地区と合わせて申請する道を
模索しているが、なかなか話が進まないという現状。
そして、残りたいという人もいる中で、住民の合意を得るのが難しい
という問題があるそうです。
家も職も失い、これから先が決まるのも半年~1年以上、
さらに移転出来たとしても再開に2、3年かかる事が予想され、
途方に暮れている・・・と話されていました。
そんな中、最後にこんな言葉も・・・
「移転は、同じ南阿蘇内で考えていて、皆ここが好きなんです。
魅力的な村に蘇らせて、一緒に復興に取り組んでくれる若者を
都市部から呼び込み、モデルケースとなれるよう頑張りたい。
世界一の観光地にしたいと思っています!」
絶望的な景色の中で、希望のあるお話が聞けて、ホッとしました。
代表の方のペンション跡地には、よく見てみると・・・
今年も、家庭菜園のとうもろこしや大葉などの野菜が育っていました。
今回の南阿蘇のケースは、杉林の多い山特有の災害だという話もありました。
植林された杉は、根が浅いため、土砂災害が起こりやすいのです。
九州北部豪雨も杉が原因の土砂災害が多かったようです。
まだまだ問題が山積している被災地、引き続き取材していきます!







