2月4日は「世界がんデー」でした。
日本テレビでは、1/29から2/2まで「生きるってすごい、がん新時代へ」
というテーマで放送をお送りして参りました。
実は、このテーマには強い想いがあるので、綴っていきたいと思います。
そもそも私は高校時代、
大学受験で薬学部を目指していました。
将来、【人の命を救えるような薬を開発したい!】という夢があったからです。
しかし、失敗してしまい......
理工学部バイオサイエンス学科へと進みます。
やはり大学でも、
【人の命を救いたい!】という夢が諦められず、
がん細胞以外の正常細胞に影響を及ぼさない
『副作用の少ない抗がん剤』の研究をしている研究室に在籍をし、
コツコツと、細胞や命と向き合ってきました。
ただ当時は、実際にがんになられた方とお会いする機会は無く、
化学的な面でしか見ていなかったように思います。
その後、アナウンサーという「研究」とは全く関係の無い職業に就き、
もう〝がん〟と関わる事は無いと思っていました。
そんな中、
数年前に、大切な友人をがんで亡くしました。
「体調がよくなってきたから会おう!」と約束をした、すぐ後の事でした。
もっと早くにたくさん会えば良かった...と...
悲しみと悔しさで気持ちのやり場が無く、
ふとした時に涙が止まらなくなる状態が続きました。
そんな私を励まし救ってくれたのは、
がんを克服し、同じ境遇の人を救おうと奮闘している方でした。
その時に、『研究』という中で考えていた私の〝がん〟の概念が、
大きく変化したのです。
今は、「人の命...まではいかずとも、
誰かの心を少しでも救えるような手助けが出来たら。」
考えるようになりました。
そして、迎えた木曜日『the SOCIAL』のゲストは、
子供を持つがん患者同士が交流できる
「キャンサーペアレンツ」を運営する西口洋平さんでした。
35歳の時にがんの告知を受け、
現在は働きながら、抗がん剤による治療を続けていらっしゃいます。
とても明るく元気で、
こちらが元気をもらってしまうようなパワフルな方でした。
西口さんがおっしゃった、
告知をされたらパニックになって、大事な事が選択出来なくなる。
まずは、「落ち着け!!」の言葉。
経験者だからこその、重みのある「落ち着け!!」
が、本当に心に響きました。
西口さんの存在で、
希望や勇気が湧いてくる方がどれだけいらっしゃることか...!!
誰もがなるかもしれない、がんという病気。
「なってしまったら、どうしたらよいのか?!」
その問いかけには、経験者にしか答えられないと思います。
私も、微力ながら、
その声を伝える架け橋になれたらと感じました。
そして、私が情熱を注いだ、
副作用の少ない抗がん剤の研究も、さらに進む事を願っています。
これからも「がんの先にある未来」について考えていきたいと思います!

